この決定は、同社のブリケット製品に使用されているとされている熱帯木材が実際にはヨーロッパの温帯林由来であるというWWFドイツの報告に基づき、FSCとASIが調査をした結果によってくだされました。

ASIによって実施されたサプライチェーンマッピングとファイバーテストの結果、同社の熱帯木材がFSC認証林由来ではないことが強く示唆されました。製品サンプルは、ハンブルグにあるチューネン研究所と米国森林局の林産物研究室に送られ、試験されました。

これらテストの結果を受け、ASIは同社の工場監査を実施し、使用されている熱帯木材が非認証材であり、同社の規定している原材料分別手順が正しく運用されていないことによって認証木炭と非認証木炭が混在していることを確認しました。

この調査結果を受けFSCでは、商標ライセンス契約違反により即時、同社のライセンスを一時停止しました。

FSC事務局長のKim Cartensenは次のように述べています。「消費者は、FSC認証製品が社会・環境基準を高い水準で満たしていることを信用したいと考えています。このため、私たちはFSCブランドの乱用の報告について調査をし、必要であれば違反に対して、認証一時停止という措置も含めた対応をとります。」

今回の決定によって、同社はFSC認証製品の取引とFSC商標の使用が世界的に禁止されます。同社が、今回の問題の原因を特定、是正し、再発防止策を講じたことをASIとFSCに対して十分に示すことができるまで、認証の一時停止は解除されません。

近年FSCでは、木炭のサプライチェーンの信頼性を保証するためにいくつもの重要な活動を行っています。その一環としてFSCはASIに対して東ヨーロッパの主要な木炭供給者・製造者の取引情報の調査と製品サンプル調査を依頼しています。すでに多くのサンプルがチューネン研究所と米国森林局の林産物研究室に送られています。

ASIでは、更にウクライナとポーランドの木炭生産者に対して、取引情報の照合をするための特別監査を実施しています。

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