FSC農薬指針には、FSC認証林における化学合成農薬の使用を減らし、社会環境的な悪影響を防ぐための要求事項が規定されています。具体的には、「非常に危険な農薬(HHPs)」を指定し、それらの使用に関する規制を定めています。

昨年の8月10月には、FSC農薬指針の改定版第1草案に対するパブリックコンサルテーションが実施され、世界40カ国から124名が意見を寄せてくださいました。
これらの意見を反映し、この度第2草案が完成しました。

現在日本の林業で使用されている農薬のうち、主なものについて改定HHPsリストではどのグループに分類されているのかを抜き出しました。これらの分類についてご意見がある場合は、今回のパブリックコンサルテーションにてコメントをご提出ください:

殺鼠剤
リン化亜鉛(Zinc phosphide):FSC制限HHP

シカ等の忌避剤
コニファーなどのジラム系(ziram):FSC高度制限HHP
ヤシマレント、ヤシマアンレスなどのチラム系(チウラム系)(Thiram):FSC高度制限HHP

松枯れ対策等で使用される殺虫剤
エコワン3 フロアブルなどのチアクロプリド系(Thiacloprid):FSC禁止HHP
マウントT7.5B油剤などのフェンチオン系(Fenthion):FSC禁止HHP
キルパーなどのカーバムナトリウム塩系(metam sodium):FSC制限HHP

改定HHPsリストに含まれていない農薬
忌避剤
ツリーセーブなどのイソプロチオラン系(Isoprothiolane)

殺虫剤
グリーンガードなどの酒石酸モランテル系(Morantel tartrate)
センチュリーなどの塩酸レバミゾール系(Levamisol hydrochloride)
NCSなどのカーバム系 (Metam)

除草剤
ラウンドアップなどのグリホサート系(Glyphosate)
ケイピンエースなどのイマザピル系(Imazapyr)
ザイトロンなどのトリクロピル系(Triclopyr)

コメント提出方法

FSCでは、パブリックコンサルテーションを「FSCコンサルテーションプラットフォーム」というオンラインフォームを用いて行っています。
こちらでは、コメント提出者がご自身で英語のコメントを「FSCコンサルテーションプラットフォーム」にてオンライン提出することが求められます。

同プラットフォームでは、最初にアカウントを作成する必要があります。
ページ下部にアカウント作成方法と回答方法を説明した資料を用意いたしましたので必要に応じてご覧ください。

また、ページ下部に今回のコンサルテーションの質問に日本語訳を付けたファイルがありますので、こちらを参考にできるだけ、ご自身でコメントを提出いただくようお願い致します。
すべての質問に答える必要はありません。回答したい質問にだけ回答すれば問題ありません。

記述式コメントの英訳が必要な方は、質問一覧ファイルに日本語でコメントをご記入の上、6月29日(金)までにFSCジャパン汐見(shiomi@forsta.or.jp)までメールでお送りください。
英訳をメールでお返しいたしますので、ご自身でFSCコンサルテーションプラットフォームにご記入ください。

ただし、今回のコンサルテーションでは、質問内容があまり具体的ではなく、変更点に同意するかを聞くものが多いため、特定の内容についてコメントをしたい場合に、どのようにコメントをすればよいのか分かりにくいということもあり得ます。そのような場合も、6月29日(金)までにメールでFSCジャパン汐見(shiomi@forsta.or.jp)までご相談ください。どのセクションにどのようにコメントをすべきか検討いたします。

FSCコンサルテーションプラットフォームはこちら
Public consultation on draft 2-0 FSC Pesticides Policy というものを選んでご回答ください。
英語での回答期限は7月15日です。

FSC_report_1526464749_file.docx
DOCX, サイズ: 21.51KB
FSCコンサルテーションプラットフォームのアカウント作成方法
PDF, サイズ: 1.02MB
FSCコンサルテーションプラットフォームにおける回答方法
PDF, サイズ: 0.97MB