アドバイスノートのADVICE-40-005-22およびADVICE-40-005-23(下記参照)によって、FSCリスクアセスメントの策定が予定されていた国(一覧はこちら参照)のうち、2019年6月30日までにFSCリスクアセスメントが完備されなかったく国は、未評価地域と見なされることになります。
未評価地域から管理木材を調達する認証取得者は、デューディリジェンスシステムの中で「企業により拡張リスクアセスメント」を実施する必要があります。
FSCリスクアセスメントの策定が予定されていた国で、2019年6月30日までにFSCリスクアセスメントが完備されなかった国は、以下の3か国です。
- ニュージーランド
- メキシコ
- ホンジュラス
これらの国では、CNRAにおいて管理木材カテゴリーの1、2、4、5だけ完了しており、カテゴリー3が完了していません。従って2019年7月1日以降は未評価地域となります。
これらの国から管理木材を調達している組織は、すでに「企業による拡張リスクアセスメント」を実施している場合は問題ありませんが、「企業によるリスクアセスメント」を実施している場合は、拡張リスクアセスメントに切り替える必要があります。
拡張リスクアセスメントの実施の際には、CNRAの承認されたカテゴリーの内容を反映することが推奨されます。
管理木材のFSCリスクアセスメントはFSCドキュメントセンターからダウンロードできます。
Typeの欄でCWを選択してください。
タイトル:
2019年7月1日以降のデューディリジェンスシステムでの「企業によるリスクアセスメント」の使用
発効日:
2019年6月30日
背景:
FSC-STD-40-005第3-1版に記されている通り、2017年12月31日までにFSCリスクアセスメント(NRA、CNRA)が予定されている国について、FSCリスクアセスメントが完備されるまでは、デューディリジェンスシステムにおいて「企業によるリスクアセスメント」の実施が認められている。しかし同規格には「企業によるリスクアセスメント」が認められる期限が定められていない。ADVICE-40-005-22では、次の要求事項が定められている:FSC-PRO-60-002 第2-0版に従って承認されたNRA(旧NRA)は、FSC-PRO-60-002 第3-0版に従って承認されたFSCリスクアセスメントによって置き換えられるまで有効とする。しかし、その期限は2019年6月30日までである。つまり、ADVICE-40-005-22によって、旧NRAがある国については、「企業によるリスクアセスメント」の使用期限が定められたが、旧NRAを持たない国について、「企業によるリスクアセスメント」の使用期限がまだ存在していない。
当初FSCリスクアセスメントは2018年12月31日までに完了する見込みであったが、様々な理由から特定の国におけるFSCリスクアセスメント策定作業が遅れた結果、いくつかの国では完了時期が2019年6月30日までに見直された。本アドバイスでは、この期日を過ぎてもまだFSCリスクアセスメントが完備されていない国について、混乱を避けるために整備された。あわせて本アドバイスノートは、2017年FSC総会可決動議56番および、2018年8月の第78回FSC国際理事会の決定事項にも従っている。
アドバイス:
1.2017年12月30日までにFSCリスクアセスメントの策定が予定されている国と地域から原材料を調達している組織は、自身のデューディリジェンスシステムにおいて2019年6月30日までは「企業によるリスクアセスメント」を実施してもよい。
2.2019年6月30日までにFSC-PRO-60-002 第3-0版に従って承認されたFSCリスクアセスメントが完備されなかった国や地域は、未評価地域となる。この日以降これらの地域から管理木材を調達する組織は、自身のデューディリジェンスシステムにおいて「企業による拡張リスクアセスメント」を実施する必要がある。
注:FSC-STD-40-005第3-1版の3.2項の通り、FSC-PRO-60-002 第3-0版に従ってNRAが承認された際には、認証機関によって最大2ヶ月の延期が承認されない限り、組織は6ヶ月以内に自身のDDSに反映しなければならない。