1.組織によるリスクアセスメントの複雑さの解消
組織によるリスクアセスメントは、「簡易リスクアセスメント」と「拡張リスクアセスメント」の2種類があり、条件ごとに使用できるリスクアセスメントが決まっています。しかし、これは分かりにくく、混乱を招いていました。そこでFSC理事会は、FSC国際オフィスに対して「簡易リスクアセスメント」の名称の撤廃と組織によるリスクアセスメント適用条件の見直しを命じました。

2.組織によるリスクアセスメント実施期限の撤廃
簡易リスクアセスメント(この名称は撤廃される予定です)は、2017年12月31日まで実施可能とされています。元々の予定では、この日までにナショナルリスクアセスメントが承認・公開され、簡易リスクアセスメントは不要になるはずでした。FSC理事会は、この組織によるリスクアセスメントの実施可能期限を撤廃することを決定し、ナショナルリスクアセスメントが承認・公開されるまでは簡易リスクアセスメントに相当するものを引き続き実施できるよう規格を修正することとしました。

3.ナショナルリスクアセスメントの一部の結果のみの使用
現在ナショナルリスクアセスメントの策定が行われている国(FSCリスクアセスメントデータベース参照)においては、ナショナルリスクアセスメントの5つのカテゴリーすべての評価が完了していない場合でも、国内での合意を得ているカテゴリーの評価結果については組織によるリスクアセスメントで使用してよいようになります。

当面、改定規格は変わらず適用されます。よって簡易リスクアセスメントに関する要求事項も変わらずに適用されます。
上記の理事による決定事項を反映するための規格の修正は2017年末までには実施される予定です。具体的には、簡易リスクアセスメントに関する適用期限を撤廃し、同リスクアセスメントの名称を変更し、ナショナルリスクアセスメントが策定されている途中の国に関するルールが修正されます。

一方で、従来の規格(FSC-STD-40-005第2-1版)から改定規格(FSC-STD-40-005第3-0版)への移行期間は変わらず2017年6月30日までです。この日以降は旧規格を使用することはできません。


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