FSCは、認証サプライチェーンの信頼性と透明性を維持するため、FSC Search(FSC検索)に新機能を導入しました。新たに追加された「No FSC Sales」機能では、特定の評価期間中にFSC表示付き製品の販売実績がないと報告した認証取得者を確認することができます。

この「No FSC Sales」情報の公開は、202510月に発行されたアドバイスノート「Public disclosure of ‘no FSC sales’(『No FSC Sales』情報の公開)」の要求事項を実施するものです。

これまで、認証取得者による「FSC認証製品の販売実績なし」という申告情報は、認証機関のみが閲覧できる情報でした。FSC20261月からこの情報を公開することで、認証取得者によるサプライヤー確認およびデューデリジェンスの強化を目指しています。また、この情報は、「No FSC Sales」と申告された期間と関連する販売記録との間に不整合がないかを確認する際にも役立ちます。


No FSC Sales」申告とは

No FSC Sales」申告には、以下のような意味があります。

  • 過去の活動状況である:

    認証機関は毎年、認証取得者が報告した販売活動を監査します。この期間は「監査対象期間(evaluation period)」と呼ばれます。そのため、「No FSC Sales」の申告は、認証機関によって確認された特定の過去の監査対象期間において、FSC認証製品の販売実績がなかったことを示すものです。

  • 正当な理由による場合もある:

    この申告があること自体は、不正行為を意味するものではありません

  • 特定の期間を対象としている:

    認証取得者がFSC認証製品を販売していなかった監査対象期間は、FSC Searchの認証詳細ページ内にある「No FSC Sales since last audit(前回監査以降のNo FSC Sales)」欄で確認できます。

  • 現在の活動状況を示すものではない:

    認証取得者は、該当する監査サイクル終了後にFSC認証製品の販売を再開している場合があります。そのため、この情報だけでは現在FSC認証製品を販売しているかどうかは判断できません。

 

No FSC Sales」情報の確認方法

この新機能の利用方法については、以下の手順をご参照ください。


 

検索結果には、前回監査で「No FSC Sales」を申告した認証取得者の一覧が表示されます。また、検索結果に表示された認証取得者の認証詳細ページ下部には、「No FSC Sales」に関する情報が掲載されています。

FSC search

 

FSCによる信頼性リスクへの対応

近年実施された信頼性調査(Eurasia Integrity Workplanや竹由来トイレットペーパー調査など)では、「No FSC Sales」の申告と、不正行為や虚偽表示といった信頼性リスクとの関連性が確認されました。認証取得者が「No FSC Sales」を申告した場合、現地監査の免除対象となる場合があります。現地訪問を伴わない場合、認証機関は認証サプライチェーンの信頼性を損なう可能性のある異常や不正を発見できないおそれがあります。


FSCの取り組み

  • 前回監査で「No FSC Sales」を申告した認証取得者の名称を公開することで、FSCはこの信頼性リスクに制度的に対応することができます。

    FSC認証取得者は、この検証済みの情報を原材料調達や社内コンプライアンスのプロセスに活用できるほか、取引先との透明性の高いコミュニケーションを促進することができます。

  • FSCはさらに、中国において認証範囲に竹製品、製材品、単板、木質パネルの取引を含む認証取得者に対する監査免除措置を廃止するなど、その他の重点的な信頼性対策も実施しています。

これらの取り組みにより、FSCは潜在的なリスクをより早期に特定し、認証取得者による積極的かつ強固なデューデリジェンスを促進しています。


認証取得者による活用方法

FSCは、認証取得者およびその取引先に対し、この情報を活用してリスク評価やサプライヤー確認を強化し、FSC認証サプライチェーンの信頼性向上に役立てることを推奨しています。

取引先のFSC Search情報に「No FSC Sales」の記録が表示されている場合は、以下の対応が考えられます。

  • 購入する前に、サプライヤーへ直接連絡し、その申告が現在の監査期間にも引き続き当てはまるかどうかを確認してください。

  • No FSC Sales」と表示された期間中にサプライヤーが製品を販売していた場合、または提供された情報に矛盾があり懸念が生じる場合は、関連資料を添えてFSCへ報告し、追加確認や助言を求めてください。FSCは、この機能を通じて認証サプライチェーン全体の透明性と信頼性の向上を図っています。

元記事はこちら。