FSC認証の持ち帰り用食品容器を対象とした取引情報の照合調査の中間報告によると、対象範囲において、中国が主要な製造・取引拠点であり、ヨーロッパでは特にドイツ、ポーランド、スイスがマーケットの大部分を占めていることが確認されました。
また、取引情報の分析により、取引量の不一致の可能性や、持ち帰り用食品容器のサプライチェーンの信頼性に関わるその他のリスク事例が複数確認されました。これらについては、T取引情報の照合調査の次の段階で評価が行われます。
FSCとASI(Assurance Services International)は、FSC認証の持ち帰り用食品容器および関連製品の取引パターンと取引量を把握するため、2025年6月に本調査(英語)を開始しました。これは、FSC認証の紙製品を対象とした初めての取引情報照合調査です。
取引情報照合調査の対象範囲
ASIは、2024年7月から12月までの期間について、認証範囲に紙食器(FSC製品分類における製品タイプP6.7)を含む、28の国・地域に所在する710の認証取得者から取引データを収集しました。対象には、すべてのFSC表示が含まれています。

主な調査結果
今回の調査段階で収集されたデータによると、FSC表示付き製品(紙製ストロー、紙コップ、紙皿を含む紙食器製品)が約5,000万箱、総計7億点以上が非認証の一般消費者向け事業者へ販売されていました。
また、以下のような、虚偽表示やその他の信頼性上の懸念を示唆する可能性のあるリスク事例が確認されました。
一部の供給者は、本取引情報照合調査の対象となる食器類について「FSC認証製品の販売実績なし」と報告していたにもかかわらず、その顧客は当該供給者からFSC認証製品を購入したと申告していた。
一部の認証取得者について、購入した認証原材料の量と、販売した量との間に不一致が見られた。
2件の事例では、取引情報照合調査開始後、認証取得者は最初の年次監査を受ける前に自主的に認証を取り下げていた。
本取引情報照合調査の対象外である複数の認証取得者が、本調査の対象となっている企業と積極的に取引していることが判明した。これらの供給者の中には、年次監査時に「FSC製品の販売実績なし」と報告していたにもかかわらず、購入者側は本調査の対象製品を購入したと確認している事例があった。
今後の対応
取引情報の照合調査の第2段階では、ASIが、認証済み持ち帰り用食品容器のサプライチェーンの信頼性にとってリスクとなる可能性のある特定のサプライチェーンについて、より詳細な調査を実施します。
調査では、取引情報の分析で確認された不整合や取引量の不一致、「FSC認証製品の販売実績なし」とされた事例などを重点的に検証し、不適合製品がFSC認証サプライチェーンに流入した可能性があるかどうか、および責任を負う認証取得者の特定を行います。
さらに、第1段階で特定されたサプライチェーンリスクをより包括的に評価し対応するため、本調査の当初の対象範囲を超えた追加調査も検討されています。
FSC検索の新機能
2026年、FSCはFSC検索に新機能を導入しました。この機能では、前回の監査期間中に「FSC表示付き製品の販売実績なし(No FSC Sales)」と申告した認証取得者の名称が表示されます。
この更新は、アドバイスノート FSC-ADV-20-011-15「『No FSC Sales』の公開」 の要求事項を実施するものです。
FSC認証取得者およびFSC認証製品の購入者には、デューデリジェンスやコンプライアンス対応の一環として、また取引先とのコミュニケーションを支援する情報として、この機能の活用が推奨されています。
元記事はこちら。
