この度の合意の背景には、FAOによる世界森林白書や持続可能な開発目標の実施に関する報告書において、認証制度が持続可能な森林管理を推進する国際的なツールであるという報告がされていることがあります。

また今回の合意によって、既存のFSC認証林とPEFC認証林の面積統計において、両認証を取得している森林がそれぞれの制度の認証林面積に数えられることでダブルカウントされ、本来の認証林面積よりも多い数字が出てくる問題を避けられるようになります。

FSC事務局長のKim Carstensenは次の様に述べています。「FSC認証材とPEFC認証材の需要が同時に存在するいくつかの国では、FSC FM認証とPEFC FM認証を同時に取得することが一般的になってきています。FSCとしては、PEFC認証を同時に取得していようが取得していまいが、FSC認証を取得してFSC要求事項に従った管理がされていることが私達のミッションの達成につながると考えています。今回の合意によってFSCとPEFCの関係性には何も影響がありません。一方でより正確な世界の森林の合計認証林面積が把握できるようになります。」

2016年の世界の認証林面積は4億2,900万ヘクタールであったというデータがあります。このうち46%がFSC認証林でした。FSC FM認証とPEFC FM認証を同時に有する森林は28ヶ国で合計6,900万ヘクタール存在していました。これ以前のデータに関して合意された数字はありませんが、PEFCの推定によると2012年には、FSC FM認証とPEFC FM認証を同時に有する森林が24ヶ国で合計3,900ヘクタール存在していたとされています。

詳細はこちらのFSC-PEFC共同声明をご覧ください(英語のみ)。

本件に関するお問合わせはFSC本部チーフ・アドボカシーオフィサーJohn Hontelez(j.hontelez@fsc.org)まで。

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