現在FSCでは認証木炭の不正表示について調査中ですが、現在までに不正に関わったことが確認されている全ての認証取得者(下記に一覧あり)の商標ライセンスを一時停止しました。

保証サービス・インターナショナル(Assurance Service International, ASI)(旧 Accreditation Service International)による調査において、認証製品として製造された製品量と、認証製品として販売された製品量に大きな差異が確認されました。これは、2017年と2018年にこれらの認証取得者によって取引された木炭および木炭製品に対する調査で発覚しました。これによって、ヨーロッパの顧客向けに非認証木炭がFSC認証ラベル付きで販売されました。これは、信頼される認証制度であるFSCのミッションに反する行為であり、関わった企業の認証一時停止が決定されました。

今回の認証一時停止によって、これらの企業はFSC認証製品の取引とFSC商標の使用が世界中で禁止されます。一時停止は、これらの企業が問題を特定・是正し、十分な再発防止策をASIとFSCに示すまで継続します。

2018年からFSCは木炭サプライチェーンの信頼性を確認するためにいくつかの取り組みを実施しています。その一環として、FSCはASIと協力して世界中の大手FSC認証木炭供給企業や製造企業の取引情報の照合を行っています。また、多くの木炭製品のサンプルをドイツのThuenen研究所や米国森林局の森林製品ラボに送り、ファイバーテストも実施しています。

更にASIでは、木炭製造者と取引企業の原材料購入量と製品販売量を確認するための抜き打ち監査を含む、信頼性調査を行っています。

保証サービス・インターナショナル(Assurance Services International GmbH、ASI)は、世界中の主要な自主的持続可能性規格やイニシアチブのパートナーとして、持続可能な林業、漁業、養殖、パームオイル生産や保護地域、観光、バイオエネルギーの認証機関の監督をしています。2006年の創設以降、ASIは85もの認証機関の認定を行い、これらの認証機関によって125カ国で4万を超える認証が発行されています。ASIは世界34箇所に75名の従業員を有しており、本部はドイツのボンにあります。詳しくはこちら

Forest Stewardship Council (FSC)は、環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を世界に広めることを目的とした国際組織です。FSCは1993年に誕生し、消費者や企業が適切に管理された森林からの製品を見つける手助けをし、森林が認証されるための規格を提供することで、木材や木材製品の購入者に対して信頼できる保証を提供してきました。現在世界で2億ヘクタールを超える森林が認証されており、3万3千を超える企業が認証を取得しています。詳しくはこちら

以下の企業が現在までに認証一時停止または取り消しを受けている企業です。

  • FC-COC-001001 ALC Perechin timber-chemical plant
  • SGS-COC-003943 Carrbridge Development Co Ltd
  • SGS-COC-010450-F SPE “Polyprom” LTD
  • SGS-COC-010450-X “No-Tis” Ltd,
  • SGS-COC-010450-Z ALC Pology Chemical Plant Coagulant
  • SGS-COC-010445-R “Aqua-Holding” LTD,
  • SGS-COC-010445-W “EUROLAND” LTD
  • SGS-COC-010443-F Trade Industrial Company (TIC) “Urchimexport” Limited
  • SGS-COC-010443-H “Polyprom-Invest” LTD
  • SGS-COC-010598 LLC “Industrial Financial Group “Naftakhim””
  • SGS-COC-010615 East-West Chemicals Asset Management Limited

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